広島県の海辺の街の神社の境内に建立されていた。大正年間のものである。

 明治天皇の崩御後、そのご高徳を仰ぐ国民の気運は大きな盛り上がりを見せた。その中で、東京代々木に明治神宮が建立された。全国から奉仕の青年隊が組織され、その多くがボランティアの力でつくられた。全国から持ち寄られた木々は今では森をなし、都心に山間の清らかな空気をもたらしている。

 明治天皇の御製を拝誦する気運も同時に盛り上がり、多くの明治天皇御製集が編纂された。歴代の天皇の中で、確認された御製数が最も多いのがほかならぬ明治天皇であり10万首近くあるとされている。現在では、明治神宮刊行の御製集8千首余が最も基本的なテキストであろう。

 明治の精神は明治天皇御製に極まる、といえるのではなかろうか。

 たまたまこの碑をみつけてしばし感慨深いものがあった。