NHK 反日偏向番組「ジャパンデビュー」・悪魔的発想のおぞましい問題点
この大じかけな、大上段に振りかぶった番組の予告を見て、見てみたいと思って、実際に見た。
いろいろな問題点が指摘されているが、全体を通底する、計り知れない「悪意」の存在に、吐き気を催した。
すべてを論じるヒマはないが、最もおぞましいと感じたひとつのことだけを指摘しておきたい。
明治初年、ロンドンで開催された万国博覧会に日本が初めて参加したエピソードが紹介された。
その中で、「人間動物園」というキャプションが躍った。
そのネーミング事態がショッキングなもので、一瞬、目を疑った。
その続きで、日本が、台湾の人々を、万国博覧会で見世物として「出品」したことが解説され、それは、イギリスがインド人を同じように「出品」したのに対抗し、「一等国」に張り合うためにそうした、と言わんばかりの取り上げ方だった。
まず、「人間動物園」というネーミングは、当時のものではあるまい。植民地の原住民を見世物にすることは、腹立たしいことであり、今の感覚からして決して許されるものではないことは当然である。しかし、当時の世界にあって、それが当然のごとく行われていたことを考慮しなければ、きわめておかしいことになる。
150年前の世界に、現在の常識をあてはめて断罪することに、何の意味があるのか。
これは、「進歩史観」の最悪の適用であり、この色眼鏡によって「歴史の真実」は覆い隠されるしかない。単なる「偏向」よりもはるかにたちの悪い「悪意」である。
それは、「Human Zoo」などという、下品な物言い、何となく、「1984」の世界を彷彿とさせるようなネーミングにはっきりと見てとることができる。
ここまでならば、不愉快ではあるが、当時はそういう一面もあったのか、ということで済ませることもできる。
ところが、NHKは、致命的ともいえる、人権侵害を行っている。それも気づかずに。
この、「人間動物園」の写真に写った台湾の人の、子孫をわざわざ見つけてきて、この写真をつきつけ、あなたのお爺さんは、このような目にあわされたのだが、どう思うか、とカメラを向けて、問いただしたのである。
もちろん、その台湾の方は、そんなことは初めて聞いたことで、絶句して声も出ず、ひどいことを、とお爺さんは何も言っていなかった、と目に涙をためて、深いショックを受けている様子だった。
NHKは、「あなたの祖先は、日本によって動物扱いされていたんだ。それをどう思うか」と、突きつけたのである。この台湾の方に、日本への憎悪をかきたて、視聴する人々に対しても、「人道的義憤」を催させる仕掛けのつもりなのであろう。
しかし、このようなことをやる資格が、NHKにあるのか。
祖先を敬う心を持つ人々が、お前の祖先は、動物扱いされたんだ、と、恥部をさらけだされたのである。
NHKのみならず、およそ人間であるならば、やってはならない所業である。
150年前の日本がやったことも、褒められたことではなかったかもしれない。しかしそれは当時の世界の中で当たり前とされたことに則ってなされたことにすぎない。そこに、悪意が介在する余地はない。
ところが、150年後のNHKが行った番組制作は、今の世界の常識に照らして、人道の基準に照らして、人権状況に照らして、明らかに悪意に満ちており、重大な人権侵害事件として見ることができる。
他にも色々と指摘すべき点は多いが、このような「悪意」に貫かれた番組は、ほとんど暴力に近い。
悪魔の所業といって過言でない。
番組制作の意図は、日本の台湾統治を断罪し、否定することによって、大東亜戦争下に行われた民族独立工作とその成果にケチをつけることにあるように思われた。
さらに言えば、親日的と言われる台湾と日本を乖離させ、ディバイド・アンド・コントロールしやすいようにする、中国の思惑が働いているようにも思われる。
中国のやりくちのあくどさには恐るべきものがあるが、日本のメディアがどこまで冒されているのかを、厳しくチェックする必要があるのではないか。
NHKは、今だにBBCが作成した「死のシルクロード」の放映さえ、していないのである。
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