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2007年7月 7日 (土)

ニュースジャパンにえとうせいいち

フジテレビ系の深夜ニュース番組、ニュースジャパンにえとうせいいち氏が取り上げられるというので、昨日は久しぶりにテレビを見た。自宅にはテレビを置いていないので事務所に残ってみていた。

梅雨前線の活発化による集中豪雨のニュース、防衛白書が、北朝鮮の2倍のスペースを割いて分析し警戒を呼びかけた中国軍の軍拡・近代化の脅威を伝えたニュースに続いて、自公協力のきしみをテーマに放映がなされた。

党の党紀委員会から、えとうせいいち氏が警告を受けた、というところから始まり、その理由が、公明党の名誉を傷つけるもの、というものだった。

えとうせいいち氏の地元である大分で、勝手連の人々が配布したとされる「参議院選挙、助けてください」とする文書が配布されたということで、自公協力を阻害するもの、と認定されたということである。

東京のえとうせいいち事務所で本人への取材がなされていた。あの朴訥な顔に、ごま塩髭がうっすらと生えている。一生懸命闘っているんだな、という印象を先ずはもった。

えとうせいいち氏が党に復帰して参議院比例区で出馬するに当たって、誓約書が求められた。その中に、「大分県から住民票を移す」というものがある。そしてまた「大分県内では運動しない」というものがあるそうだ。

公明党の北側幹事長の目の下に大きな隈が出来た顔が何度も映った。6日大分で自公協力を確認する集会が開かれたという。

大分では、自民党の地方区に公明党が協力する代わりに、自民党支持者に比例区は公明党を入れるよう、票のバーター取引がなされてきたという。

これが、自公連立の正体な訳だが、その結果、前回の参議院選挙では、民主党2100万票に対して、自民党1700万票と、400万票もの差をつけられて自民党は第2党の位置に甘んじたということである。しかし、これが国民の意思を反映しているのかといえば、上記のようなバーターがなされている現状では不透明としかいいようがない。

公明党を嫌って自民党支持から民主党支持にシフトした団体もあるわけだから、余計混沌としているといえるだろう。

話を戻すが、大分の自公協力が確認されたところで、公明党が参議院地方区の鹿児島、熊本、大分で自民党候補への推薦をようやく決めたということだが、残りの地区はどうなっているのだろうか。

公明党の票の出し方の厳格さは定評があり、決して「自由な投票」ということは有り得ない。統制の利いたまとまった数万の票は、確かに接戦において当落を決する力があるといえるだろう。

しかし、選挙の本義が、民意を問うことにあるならば、これを利用することは邪道である。

公明党支持の人は公明党に、自民党支持の人は自民党に、無党派の人は時々の政策や人物に共感や信頼が持てる候補に、投票するのが当たり前であり、かつまた健全でもあろう。

それが、極めて不透明になってしまうのは、上記のような不純な机上の票数計算によるはかりごとのためなのである。

そもそも、参議院選挙において、公明党の地方区の票数は、一人の候補を独力で通す力は本来無い。その浮いた票を生かすという意味では、地方区における選挙協力というのは、死に票をなくすという意味では良いことなのかも知れない。

しかし、その本来の死に票を武器に、比例区において、支持政党と違う政党に投票するように、本来投票の自由が憲法上保障されているはずの選挙民に呼びかけるということは、政党として不純である。党利党略としては成り立つのかも知れないが、極めて問題が多いであろう。

自民党は、非自民連立政権の悪夢から醒めないのであろう。本来なら、政治理念による政界再編がなされるべきなのだろうが、それほどの勇断が出来るほどには情勢は煮詰まっていない、ということなのだろう。

このまま微温湯の中に居れば、そこそこやっていける、そこまで根こそぎやり直す必要はない、寝た子を起すな、ということなのだろうか。これは自公ばかりのことではない、民主党も同床異夢の、無理念の「政権奪取」のみを旗印とする野合を解消することの難しさという意味では同じことなのである。

政党は、政治理念だけでなく、選挙基盤に共通点を持つ政治集団のことを指すのであろう。

共産党のような強烈なイデオロギー政党はむしろ分かりやすいが、それは共産党がそれ自体で完結していることの証明であって、国家内国家をつくり、やがては国家そのものを乗っ取るという、伝統的な共産党の本質を維持しているがためであり、通常の意味での政党でないことを明かすに過ぎない。「たしかな野党」などというまやかしではなく、「唯一の革命政党」であるという本質を明らかに歌い上げるのが、共産党としては正直であるといえるだろう。

元にもどすが、えとうせいいち氏が全国行脚で一生懸命に挨拶をしている姿が映し出された。徳島市では、安倍首相とニアミスし、電話で話す場面が流され、夜行バスで東京に戻る際、徳島の支持者の方々が、「頑張ろう」と応援する姿が映し出された。

12日の公示まであと僅かだが、えとうせいいち氏の存在そのものが、この参議院選挙の特質をよくあらわしているように思えてならない。

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