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2007年1月18日 (木)

北朝鮮問題は、現体制の崩壊以外では解決できない

 アメリカ政府ではないが、アメリカの前国連大使が、6カ国協議は失敗、各国の役割はもう終った、現実的には北朝鮮の現体制が崩壊することでしか解決できない、と言明したことは、北朝鮮をめぐる閉塞した現状を如実に物語るものである。

6カ国協議は「失敗」と言明 ボルトン前米国連大使が会見(共同通信) 
 米国のボルトン前国連大使は17日、都内の日本記者クラブで記者会見し、北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議について「失敗した。各国の働き掛けの役割はもう終わった」と述べ、同問題は「現実的には、北朝鮮の現体制が崩壊することでしか解決できない」と主張した。ボルトン氏は、体制を崩壊させるためには「経済的圧力を強めることと、拡散防止構想(PSI)を組み合わせれば効果が出る」と話した。
[共同通信社:2007年01月17日 19時55分]

 手嶋龍一氏と佐藤優氏の対談、「インテリジェンス 武器なき戦争」(幻冬舎新書)のまえがきに佐藤氏が北朝鮮の核保有問題に関して収拾し分析したポイントが披瀝されている。

 1、「核クラブ」は北朝鮮の核保有を容認しない
 2、北朝鮮が核兵器、弾道ミサイルを手放す可能性はゼロ
 3、「核クラブ」とイスラエルは、北朝鮮の核・ミサイル技術の第三国への移転阻止を絶対防衛ラインとしている。

 (※核クラブとは、米英仏露中のNPT条約で核保有を認められた国をさすが、イスラエルが核兵器を保有していることは現在では公然の秘密である。ちなみに、核兵器を保有する国はこの他にインド・パキスタンがあり、核開発を進め核保有が疑われている国としてはイランがある。橘注:間違っていたらごめんなさい。)

 4、「核クラブ」は北朝鮮との対話路線に踏み切る。その上で、金正日政権中枢部の離間工作を進め体制転換を図る。

 (※一部表現を改めました。大筋では変わっていないと思います)

 インテリジェンスについての興味も尽きないが、ここで指摘されたポイントに沿ってみると、ボルトン前米国国連大使の言葉の位置づけも浮かび上がってくる。

 既に、対北朝鮮戦争は始っていると考えて間違いない。その渦中に北朝鮮に飛んだ山拓は日本の政治家の恥を晒したといえるだろう。変に密約でも結んできたと思われる分更にたちが悪い。日本から真相に近い情報がどんどん逃げていくのが目に見える。

 現時点において、日本の対北朝鮮防衛能力は万全なのか。本来、そのことが真剣に議論されて然るべきであろうが、どうも心許無い。4隻のイージス艦があるとはいえ北朝鮮の仕掛けるあらゆる攻撃に対して全てをかわしきれるのであろうか。

 産経新聞の17日の記事で、稲田朋美衆議院議員が「使い捨て恐れぬ「覚悟」」というインタビュー記事で出ていた。「国民の生命、身体、財産、領土を守るために命をかけることが政治家の使命なのだから、使い捨てを恐れては仕事はできない。あの言葉で「政治家の覚悟」というものが分かった気がします。首相も年頭会見で憲法改正への覚悟を示されました。私たちも覚悟を問われているんです。」と述べている。

 今年、問われるものは、正に日本人一人一人の「覚悟」なのではないか。そのように思える。

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