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2006年11月 6日 (月)

三連休も終ります

 11月3、4、5日の3連休も終ります。
 中途半端に何か用事が入って結局一日丸まる休む日はありませんでした。

 新聞なども読まず、世の中の流れから自分を遮断しておりましたが、それで別に何が不便という訳でもありません。精神衛生上は極めて宜しいといえましょう。

 読みかけている本があと少しで読了します。

 一冊は「流離譚」。安岡章太郎の歴史小説です。氏のご先祖様の幕末維新史ですが、土佐勤皇党とその後について、実に赤裸々且生き生きと描いておられるのが素晴らしい。
 小林秀雄氏の「流離譚を読む」という書評に惹かれて購入したのはもう10年近く前のことですが、5センチも厚さのあるハードカバーはそのままパラパラとページをめくられるだけで打ち捨ておかれておりました。私の読書はいつもそうなのですが、そのような積読、置い読、放っ読から始まって、ある日おもむろに手にとって読み出すのです。計画的な読書とは無縁で、以前は歯が立たなかったものが、不思議と読めるようになっていたりするわけです。「流離譚」も、以前はどうしても興味が続かなかったものですが、今はすらすらと読めるようになっておりました。

 考えてみると、この話は、血縁の父祖の物語であり、安岡章太郎氏自身の幼少の思い出や、家に残っていた様々な文書が元となって書かれたものであります。大げさに言えばルーツをたどるといった趣もあります。私自身、購入した当時と比べて、父祖や血縁のことについて思い巡らせる時間が増えてきたことと、この本への興味が途切れずに読み続けられるようになったことは恐らく関係があるものと思われます。人間、年を重ねなければ見えてこないものもあるのだと思われます。

 「歴史は、人類の巨大な恨みに似ている」「歴史は繰り返さない」「だから人は過去を惜しむのでしょう」「子供を亡くした母親にとって確実なことは、子供の死という歴史的事実ではなくて、死んだ子供そのものであり、死んだ子供への愛情が子供の死という事実を切実なものとしているのだ」

 うろ覚えの小林秀雄氏の「歴史と文学」の断片です。

 歴史は繰り返さない、ということは、生活している庶民にとって日々切実に実感していることである、とも言われています。過ぎ去ってしまったものは永久に戻っては来ない。この冷厳たる事実を身に染みて知っているからこそ、過去を惜しみ、面影を慕うのでありましょう。

 もう一冊は「第二次世界大戦に勝者なし」上巻です。「ウェデマイヤー回想録」としてアメリカでは版を重ねて広く読まれた戦記ですが、アメリカが作成した「勝利の計画」策定の責任者でありアメリカの軍事中枢に深く関与していた著者の回想録は実に興味深い内容で溢れています。

 訳者の妹尾氏がまえがきで引用している「汝、平和を欲すれば、戦争を理解せよ」との言葉を味わうならば、軍事について論じること事態をタブーしてきた風潮は、「平和を欲する」ものとはいえないことがわかります。今、中川昭一自民党政務調査会長の核武装について議論すべきだとの発言が、問題視されているが、議論そのものを封じ込めようとするマスコミは「平和を欲する」ものとは言えないのではないでしょうか。

 人は、無視すればするほど無視したものに縛られるという傾向があるのではないでしょうか。そして核についての冷静な議論を置き去りにしてきた結果、我が国を敵視する軍事独裁国家である隣国の北朝鮮に核武装を許すというディレンマを犯すことになったのでしょう。

 横道にそれたが、これは更に大きく言えば「大東亜戦争」そのものについても言えるのでしょう。単純に「日本が悪かったから戦争が起きた」という認識だけで、大局観も何もない短絡的かつ視野狭窄的な認識に陥り、日本が果たして誰と戦っていたのかさえ、まるで判っていないというパロディのような現在日本の知的状況は正に噴飯ものといわねばなりません。

 今年も残すところあと2ヶ月を切り、教育基本法改正法案の衆議院通過も目睫の間に迫りました。

 7日には、憲政記念館で、教育基本法改正法案の修正と早期成立を求める趣旨の緊急国民集会が開催されると聞いています。正に、怒涛の霜月となることが予測されます。

 休みボケをかましている場合では、ありません。

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