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2006年9月14日 (木)

國語の傳統について

 言葉には魂が宿るとは、古来我が國人が抱いた信仰である。現在も尚それは廃れることなく厳然と生きてゐるといつて良い。それは日常の中に息づく民族の生命なのである。

 ところが、敗戦後日本人は言葉を奪はれた。

 一つには検閲といふ手段を以て、思想統制を受け、馴致された。

 もう一つは更に深刻で、表記法を歪められ奇形で歪なものにされてしまつたことである。

 かくいふ私も、自分の表記が正しいものかどうか、自信を持つことができない。それなりに分つてゐるつもりでも、やはりどこかで間違つてゐるのではないかとの疑念を払拭することは難しい。どこかで徹底的に自分の言葉を点検し直す必要を感じてゐる。

 端的に言つて、傳統的表記、つまり正統な表記法の方が、いわゆる現代仮名遣ひよりも美しい。これは間違ひないのである。美しくて、しかも合理的でもある。現代仮名遣は、その不合理さ故に日本人の頭脳の働きを鈍らせてゐるとしか思へないのである。

 日本人が、これほどまでに自國や自國民への関心を失つてしまつたのは何故なのだらふか。領土問題、拉致問題は基より、環境問題や汚染物質問題に至るまで、自分に関係が無ければ何処吹く風である。かくいふ自分も決して褒められたものではないが、滔滔たる心の麻痺は一体何なのだらふか、と思はずにいられない。

 強弁と言はれやうが、その根底には、國語表記の歪みが存在すると私は思ふ。

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平成詞玉緒 詞玉緒は係結びの法則を発見した宣長の名著ですが、平成詞玉緒とは仮名遣速習の為に、ハ行転呼音や、しちすつ四音の書き分け、ゐゑをの入る語例等を五十音順に類集して十七篇の自由律詩に纏めたものです。また之を漢語にも適用して狂言仕立ての中に国語創造神話ともいふべきものにしてあるのですが、遺憾ながら今のブラウザ環境ではかなりの字が映示されませんので、こちらは公開出来ません。これに付録して五十音図の内包する思想の解明と変遷表を併載してあるわけです。 下記見本作品中にア行音及びワに聞こえるものはす... [続きを読む]

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