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2006年8月20日 (日)

科目新設! 伝統文化が学校で学べる!

 教育の目的の大きな項目として、自国の伝統や文化の次世代への継承が挙げられる。しかし、戦後の教育は、社会科の創設や、科学的視点の重視などに偏重し、過去を軽んずる傾向があったこともあり、「日本の伝統・文化」などと言えば、それだけで「右翼」「反動」「軍国主義」のレッテル張りをされる時期が遠くない過去にあったことは記憶に新しい。

 そのような記憶を持つものとしては、東京都教委、兵庫県教委で来年度から創設されるという「日本の伝統・文化」「日本の文化」という科目が新設されるというのはまことに感慨なきを得ないところだ。

 まさか、この動きを「右翼」「反動」「軍国主義」だ、などとレッテル張り攻撃をするような向きはよもやなかろうが、一部ではまだ過去の風邪に侵されている人々もいるかも知れない。しかし、日本人として生まれて、日本の伝統や文化を知らないというのは、まことにもって不自然の極みであり、恥ずかしいことである。新しい文化の創造は、過去からの伝統を踏まえて初めて可能となる。政治やイデオロギーによって生まれるものではない。

 この新しいうねりの中から、新しい伝統と文化の担い手が健やかに育っていくことを念願して止まない。

【読売新聞 平成18年8月19日社説より】

高校新教科 広げたい伝統文化を学ぶ試み

日本の伝統や文化を知らない若者が増えているのは、学校や家庭、地域で接し、学ぶ機会が減っているからではないか。

そうした危機感から、高校の新教科・科目として来年度、東京都教委が「日本の伝統・文化」、兵庫県教委が「日本の文化」を創設する。

国際社会に生きる日本人としての自覚や誇りを養い、同時に他国の伝統や文化も尊重できる生徒を育てる狙いだ。

高校時代は自らの価値観を形づくる上で大事な時期だ。基礎となる素養を身につける授業を全国に広げたい。

東京、兵庫とも、2003年度から学校が学習指導要領以外でも独自に設定できるようになった科目を利用し、2単位(週2時間)の選択制になる。

現行の学習指導要領でも、中学、高校の国語で古典を読んだり、高校の日本史で各時代の文化を学んだりはする。しかし、日本人とは何か、を考えさせる系統的な深みのある内容ではない。

東京都教委は、「日本の伝統・文化概論」「和の心」など六つの授業計画を示した。長い歴史を経て、様々に変遷しながら、伝統文化が現代でも評価されていることの理解に重点を置く。

例えば、「鳥獣戯画」や「北斎漫画」のキャラクター化の技法が現代のアニメの原点になっていることを学ぶ。折り紙の歴史や用途を調べ、宇宙飛行士の野口聡一さんが昨年、スペースシャトル内で折り鶴を飛ばした思いを考える。

小、中学校でも総合学習や関連教科などで伝統文化の学習を進め、高校までの一貫性を持たせる。

兵庫県の授業は、「生活文化」「伝統文化」「地域文化」「現代の日本」の4分野だ。歌舞伎、能、茶道、華道、俳句などの基礎的作法を学び、歴史的背景や実生活とのかかわりを掘り下げる。

そうした伝統や文化を、海外への修学旅行や留学生との交流の際、説明できるよう、英語での表現も教える。

両教委とも教材は手作りになるが、素地がないわけではない。

兵庫教育大を事務局に昨年設立された「和文か教育研究交流協会」によると、伝統文化を学ぶ、小、中、高校は全国で500校以上に上る。授業内容やその成果は年一回、発表されている。

こうした実践を参考に、教員自身が関心を深め、工夫を重ねたい。外部から専門家を招き、生徒が「本物」を鑑賞し、体験することの大事だ。伝統芸能の伝承団体や博物館の協力、和楽器や茶道の道具などの整備が欠かせない。

どうすれば、伝統文化教育が根付くのか。文部科学省でも考えてほしい。(引用以上)

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