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2006年7月16日 (日)

国連安保理、対北朝鮮決議!

国連安保理で北朝鮮に対する「非難決議」が全会一致で採択された。

 腰砕けになることなく、ここまでこぎつけた我が外務省を今回ばかりは誇らしく思う。

  中国、ロシアが拒否権をちらつかせ、我が国が提案した「制裁決議」案を牽制し、拘束力のない議長声明に留めさせようとしたことに対して毅然としてかつ冷静に対処してきたことは評価に値すると思われる。

 本来であれば、国連憲章第七章に基づく「制裁」が課され、これ以上、周辺国及び国際社会への脅威を与えないように押さえ込むことが最善であったことは間違いない。我が国の大島賢三国連大使は「第七章が決議文の中にあれば最善だった」と述べている通りであるが、北朝鮮の庇護者として直談判までしながら袖にされた中国や、建国の影の立役者だったソ連の後継国家であるロシアをもここまで巻き込んで、全会一致で決議した意義は大きい。

 北朝鮮の国連大使は決議後45分という最短記録で決議を全面拒否すると声明したが、断末魔の叫びにも似ている。ミサイル発射を今後も継続すると啖呵を切った訳だが、最早同国とそれに同調する韓国現政権に明日はない。

 ところで、在韓米軍が15箇所の基地の管理権を韓国側に返還するという記事が出ていた。現在火を噴いている中東よりも、朝鮮半島の方が格段に危険なのだ。

  「現代コリア」佐藤勝巳氏が今年1月に書いたコラム「緊迫する朝鮮半島」を読むと、犯罪国家のリヴァイアサンののたうちまわるさまが赤裸々に記述されている。
http://www.modern-korea.net/column/20060125.html

 米国上院に、北朝鮮関連法が提出された。北朝鮮に対し、ミサイルや核など大量破壊兵器の技術や物資移転などを推進した外国企業などに対し米国大統領が制裁を行うことを義務付ける法案である。http://www.asahi.com/international/update/0715/014.html

 北朝鮮への国際包囲網は着実に狭まっている。しかし、日本国内における北朝鮮を礼賛してきた日本人や在日組織はそのままである。この人々には、きっちりと「過去を清算」して欲しいものだ。


■国際連合憲章第七章
平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動

第40条〔暫定措置〕
事態の悪化を防ぐため、第39条の規定により勧告をし、又は措置を決定する前に、安全保障理事会は、必要又は望ましいと認める暫定措置に従うように関係当事者に要請することができる。この暫定措置は、関係当事者の権利、請求権又は地位を害するものではない。安全保障理事会は、関係当事者がこの暫定措置に従わなかったときは、そのことに妥当な考慮を払をなければならない。

第41条〔非軍事的措置〕
安全保障理事会は、その決定を実施するために、兵力の使用を伴わないいかなる措置を使用すべきかを決定することができ、且つ、この措置を適用するように国際連合加盟国に要請することができる。この措置は、経済関係及び鉄道、航海、航空、郵便、電信、無線通信その他の運輸通信の手段の全部又は一部の中断並びに外交関係の断絶を含むことができる。

第42条〔軍事的措置〕
安全保障理事会は、第41条に定める措置では不十分であろうと認め、又は不十分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる。

http://www.lares.dti.ne.jp/~m-hisa/uncharter/japanese.html#7


■制裁決議修正案の全文 

 日本など8カ国が国連安全保障理事会に14日提出した北朝鮮制裁決議修正案の全文は次の通り。
 【前文】
 一、1993年5月11日の安保理決議825、2004年4月28日の決議1540を再確認。
 一、朝鮮半島と北東アジアの平和と安定を維持することの重要性を認識する。
 一、安保理は核・化学・生物兵器や(ミサイルなどの)運搬手段の拡散が国際平和と安全への脅威となることを再確認。
 一、核・化学・生物弾頭の運搬手段として使用され得る弾道ミサイルを北朝鮮が発射したことに、重大な懸念を表明。
 一、北朝鮮のミサイル発射凍結継続の公約違反に深い憂慮を表明。
 一、北朝鮮が(発射にあたり)適切な事前通告を怠り、民間の航空や海運を危険にさらしたことにも加えて懸念を表明。
 一、北朝鮮が近い将来にさらに弾道ミサイルを発射する兆候があることに、重大な懸念を表明。
 一、安保理は、この状況の平和的かつ外交的解決策を希求し、安保理理事国と国連加盟国が対話を通じて平和的かつ包括的な解決に向けた努力を歓迎する。
 一、北朝鮮が1998年8月31日、周辺各国への事前通告なくミサイル推進による物体を発射、日本近海に落下させたことを想起。
 一、北朝鮮が、核拡散防止条約(NPT)や国際原子力機関(IAEA)の保障措置があるにもかかわらず、NPTからの脱退を表明し核兵器追求を宣言したことに遺憾の意。
 一、2005年9月19日の6カ国協議共同声明の重要性を強調。
 一、特に北朝鮮の核兵器開発宣言に照らして、ミサイル発射が地域の平和と安定、安全を危うくすることを確認する。
 【本文】
 国連憲章7章40条の下で次のように行動する。
 一、現地時間の06年7月5日の北朝鮮による複数回の弾道ミサイル発射を非難。
 一、弾道ミサイル開発に関連するすべての活動を凍結し、ミサイル発射を凍結するという既存の確約の再公約を要求。
 一、加盟各国の法律と国際法に従い、北朝鮮のミサイルや大量破壊兵器開発に、ミサイルやミサイル関連の品目、物資、商品、技術が移転されることを阻止するために必要な措置を、加盟国に要求する。
 一、加盟各国の法律と国際法に従い、北朝鮮からのミサイルやミサイルに関連する品目、物資、商品、技術の調達を禁じ、北朝鮮のミサイルや大量破壊兵器開発に関連したいかなる金融資産の移転も阻止するために必要な措置を、加盟国に要求する。
 一、北朝鮮に対し、自制を示すことと緊張を激化させる行動を控えることの必要があることと、政治的、外交的努力で不拡散問題に取り組み続ける必要性を強調する。
 一、北朝鮮に対し、前提条件なく6カ国協議に即時復帰し、05年9月19日の6カ国協議共同声明の迅速な履行に向けて行動することを強く要求。特に、すべての核兵器と進行中の核開発計画を放棄し、早期にNPTへの復帰とIAEAの査察を受け入れることを強く要求する。
 一、安保理は6カ国協議を支持し、早期再開を求め、朝鮮半島と北東アジアの平和と安定と、検証できる形での朝鮮半島の非核化を平和的手段で達成する目的を持った、05年9月19日の6カ国協議共同声明の完全な履行に向け、協議参加国が努力を強めることを求める。
 一、今後も事態の注視を決意。

麻生外務大臣談話
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kinkyu/2/20060716_053339.html
北朝鮮のミサイル発射に関する国連安保理決議1695の採択について
平成18年7月16日

1.7月16日(日)(ニューヨーク時間15日(土))、国連安全保障理事会において、7月5日(水)の北朝鮮によるテポドン2号を含む弾道ミサイル発射に関し、国際社会の断固たるメッセージとしてこれを非難し、各国、特に北朝鮮がとるべき措置を含む決議1695が全会一致で採択されたことを歓迎する。

2.我が国は、今回の北朝鮮の行為が、我が国及びアジアの安全保障に直接関わる問題であり、国際社会の平和と安全及び大量破壊兵器の不拡散の観点からも極めて遺憾なものと受け止めている。このため、ミサイル発射直後、我が国は、国連安保理において直ちに安保理決議案を提示し、関係国と緊密に連携しつつ採択に向け努力を重ねてきた。

3.今般採択された決議は、北朝鮮に対し、ミサイル関連計画の停止、ミサイル発射モラトリアムの再確認、六者会合への即時無条件の復帰、昨年9月の六者会合共同声明の早期実施に向けた努力等を求める国際社会の意思を示している。

4.我が国としては、国際社会の意思を示した安保理決議が採択されたことを受け、国際社会と連携しつつ、この決議の着実な実施に向けて最善の努力を尽くす考えである。我が国は、北朝鮮に対して、この決議に基づく措置の実施を強く求める。同時に、我が国は、この決議に基づき、北朝鮮に関するミサイル及び核兵器等の不拡散のため、輸出管理に係る措置を引き続き厳格に行っていくとともに金融資産の移転規制に関する必要な措置を適切に実施することとしたい。

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