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2006年1月10日 (火)

<女系>と<女性>の違いが判れば・・・

成城大学の専任講師で「天皇家の財布」の著者でもある森暢平氏が、月刊現代2月号に「皇統維持どころか天皇制の危機を招く「皇室典範改正」最大のパラドックス」という一文を書いている。

この一文の興味深い点は、大学の授業で学生相手に「女系」天皇について、学生がどれだけ理解しているかを実際に試した点である。

「40分間、新聞熟読のあと、「<女性天皇>と<女系天皇>の区別がわからない人は」と挙手を求めたところ、約4割が手を挙げた。記事を読んだ後でも、愛子内親王が即位できるかどうか、と問題を矮小化して理解する学生がクスなくなかった。」

と報告している。「女性天皇」と「女系天皇」が全く異質であるということに、少なくとも意識的に考えることを求められた学生でさえ4割も理解できていないということは大きな問題であると思われる。

森氏が「皇室典範改正論のポイントは、<女性天皇>ではなく、<女系天皇>の是非である。大学生ならずとも、この点を理解できないと、事の本質はわからない」と指摘しているが、まさにその通りであろう。

そして、授業の中では、メディアリテラシー論的に、様々な情報を与えて学生の反応を追っていた。その詳細は記事を見て頂きたいと思うが、結論として、次の点は重要だと思われる。

「授業での反応を見た限り、<女系天皇>と<女性天皇>の違いを深く理解すればするほど、女系反対が多くなる。逆に、あまり興味がなく問題点の意味を深く考えない学生は、「別に女系天皇でもいいじゃない」という答えが多かった。」

また、世論調査の分析でも「やはり、<女系>と<女性>の違いが理解されれば、<女系>への否定的な考えが強くなる傾向にある。」としている。

森氏の立場は明確ではないが、この調査と分析は参考にすることができる。

私も身の回りに居る人に、「女性天皇」と「”女系”天皇」の違いについて尋ねると、大多数の人が判らない、と答える。5分で澄むので、と説明をすると、なるほど、そうだったのか、確かに問題あるね、とパッと認識が変わる。

とにかく、この重大問題に対して無関心で居られるやつは信用しない、と心定めて、積極的に議論を吹っかけていくのだ。大多数の人は、皇室は大切だ、と思っている。しかし、深い知識を持っているわけではない。そこで、愛子様でもいいじゃないか、という感情論に流されやすいのだ。

押えるべき点は最低以下の3点です。

1、10代8方の歴史上に存在した女帝は、すべて男系女子であったこと。また、中継ぎ的な役割であり、男系男子の皇統を維持してきたこと。
2、何度かの皇統の危機の際にも必ず傍系から男系の血を入れて一系を維持したこと。
3、女系は、王朝交替とみなされ、2000年の伝統の廃絶を意味すること。

この3つを適確に説明できれば、女系が問題であることは判る。決して難しい話ではなく、ちょっと考えれば誰にでも判ることに過ぎないが、皇室の役割についてあまり知らず知らないがゆえに関心も薄い中にあっては、下手をすると「どうでもいいこと」と思われてしまうかもしれない、というのが話している中での危惧であり、やはり皇室がどれほど大切なものであるのかを、改めて訴えていくしかない、ということになる。

いずれにしても、「女系」と「女性」の違いを明確に理解することは、国民の、あるいは、選良であるべきところの国会議員が、理解しておかなければならないポイントであることは間違いない。

櫻井氏が文藝春秋2月号で指摘しているように「女系天皇を認め、長子を優先するという報告書の方針は、GHQでさえ手を付けなかった皇室のお血筋、本質論に手を突っ込むことを意味します。もし、報告書の通りにことが進めば、殿下のご心配のように、日本の皇室は消滅してしまううかもしれません。その場合、日本はどうなるのか。日本民族を日本民族たらしめてきた精神文明の核とも言える皇室がなくなれば、私たちは無国籍の民のような、どこの誰ともわからない民族になりかねない。」のである。

これほどの重大問題に、無知無関心で居ることは、許されないのではないか。

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