« 子規 その4  明治三十一年の短歌 (1) | トップページ | 「日本思想の源流〜歴代天皇御製を中心に〜」を読む »

2005年3月21日 (月)

子規  その5   「歌よみに与ふる書」にふれる(1)

 やっと見つかりました。やっぱり一番下に隠れていました。

 私の持っている「歌よみに与ふる書」は国民文化研究会で発刊したもので、当時、大学生に読ませるテキストとして入手し難かったことから、作成したものと、あとがきにあった。岩波文庫にも入っていて、今、検索してみたら入手できる。(歌詠みに〜、としていたのは間違いでした。謹んで訂正いたします)

 それ以上に、今は便利な時代で、青空文庫で入れていました。底本は岩波文庫とのこと。

歌よみに与ふる書


 それにしても、この当時(昭和30年代)は、明治三十一年から数えてまだ六十年余りしか経っていなかった。それでも「子規は忘却の彼方に追いやられてしまったらしい」と解説者の夜久博士は嘆息している。

 文章は候文であり、戦後の教育だけしか受けていないものにはちょっと取っ付き難い感じはある。しかし、子規の文章は本来ちっとも難しいものではない。

 夜久博士の解説はそれだけでも独立した価値があるので少し引用しておく。
「たとえ岩波文庫の「歌よみに与ふる書」が出ているとしても、大学生にそれを読む力がなくなっているので、これでは本も売れるわけはない。では、といって、まさかこれを現代語訳して読ませるわけにもゆくまい。それでは子規の語調が消えてしまうからである。語調が消えるというのは、筆者の情意がなくなってしまうということである。この情意をともなわない灰色の理屈、実行意志のない観念、―つまりイデオロギーを排したのが子規の歌論だ。その歌論から情意を抜きにするわけにはゆくまい。子規のものは、どうしても原文のまま読むよりほかに方法はない。」
 これに続けて、先に引いた言葉が続くわけである。

続きはまた。

|

« 子規 その4  明治三十一年の短歌 (1) | トップページ | 「日本思想の源流〜歴代天皇御製を中心に〜」を読む »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 子規  その5   「歌よみに与ふる書」にふれる(1):

« 子規 その4  明治三十一年の短歌 (1) | トップページ | 「日本思想の源流〜歴代天皇御製を中心に〜」を読む »