坂本龍馬の歌 その1
坂本龍馬
名は直柔。土佐藩士。体格膂力共に優れ、千葉周作等に就いて剣道を学んだ。
海防の喫緊の要事なるを察し、西洋事情を究め、航海造兵の術を修めた。元治
の変後、薩長土の連合に成功し、陸援隊長の中岡慎太郎と並んで海援隊を率ゐ
て活躍した。慶応3年11月、中岡慎太郎と京都河原町の仮寓に用談中、何者か
に暗殺せられた。享年33歳。贈正4位。
(『幕末勤皇歌人集』の紹介にやや手を加へる)
第しらず
世の中の人はなにともいはばいへ我がなす事は我のみぞ知る
大政返上の議決したる時
心からのどけくもあるか野辺はなほ雪氣ながらの春風ぞ吹く
桂小五郎におくる
行く春も心やすげに見ゆるかな花なき里のゆふぐれのそら
春くれて五月まつまのほととぎす初音をしのべ深山辺のさと
藤の花いまをさかりに咲きつれど船いそがれて見返りもせず
みじか夜を飽かずも啼いてあかしつる心かたるな山霍公鳥
あらし山ゆふべ淋しく鳴る鐘にこぼれそめてし木々のもみぢば
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