« 「残桜記」にふれるまで | トップページ | 明治天皇御製から  桜を詠める大御歌  −2−  明治十六年 »

2005/04/05

明治天皇御製から  桜を詠める大御歌 −1−  明治十一年以前

◎一昨年、桜の花を詠まれた明治天皇御製を、抜書きしたことがあります。
それを、何回かに分けて、アップしたいと存じます。
最初は、明治十一年以前にお詠みになられた御製二十四首を謹んで掲載させて頂きます。


明治天皇御製



明治十一年以前

  櫻

きのふけふ降る春雨に散りなむとおもふもをしき花櫻かな

さきつづく庭の馬場の櫻花こころ勇みてわれはみるなり

咲けやさけ庭の櫻のさかりをばみまほしとおもふ春のこのごろ

ここかしこ櫻の花を日にそへてわがまちわぶる春のこのごろ

春はなほ木木の櫻にたはぶれていとどおもひを花によせける

夕月の光につれて糸櫻すがたをみせよたかどののまど

春の日のながきにつれて糸櫻こころしづかに咲くをこそ待て

うち向ふ遠山櫻さきにけり庭にも花のいまにほひつつ

庭の面の櫻の花にむかひつつ吹く春風をいとふなりけり

夜までも庭のさくらの花見よと月や梢にかげ匂ふらむ

庭のおもの櫻のかげにきのふけふ立ちよりつつも日を暮らすなり

けさ見てしひと木の櫻さきそひて夕はいとど花もにほへる

のどかにもあかぬこころにながむれば櫻の花に夕日さしける

錦かと見まがふばかり櫻ばな林のうちに咲きみちにける

はるかにも向を見ればわたつみの小島の花のさかりなりけり

みそのふの松のときはに櫻ばな枝をまじへて咲きみちにけり

咲きつづく櫻の花を見わたせば雲のまにまに山はありけり

雨はれし庭の櫻のぬれながら吹く春風に匂ひけるかな

  山の櫻を折りて人の見せければ

春風に咲き匂ひけむ山ざくら折りてかへりしこころゆかしも

  飛鳥山の櫻を

小車の小簾ひきあげて見わたせば散りのこりたる山櫻かな

  櫻の木に高原といふ駒をつなぎたるをみて

たかはらの駒を櫻につなぎつつのどけき春の日かげをぞみる

  洗心亭にて

さきみてる櫻の花の池水に匂ふかくもうつりけるかな

  櫻  明治八年五月五日従四位徳川昭武によみて遣しける

花ぐはしさくらもあれどこのやどの代代のこころをわれはとひけり

  見花  明治八年五月七日従一位徳川慶勝によみてつかはしける

見わたせばつらなる櫻さきみちて朝日に匂ふ春のたのしさ

***************************

|

« 「残桜記」にふれるまで | トップページ | 明治天皇御製から  桜を詠める大御歌  −2−  明治十六年 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 明治天皇御製から  桜を詠める大御歌 −1−  明治十一年以前:

« 「残桜記」にふれるまで | トップページ | 明治天皇御製から  桜を詠める大御歌  −2−  明治十六年 »